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SONY TXD-R11の修理
我が家のカセットデッキは2台あります。そのうちサブ機として使っているSONY TXD-R11は、CDデッキとカセットデッキが一体になったもので、CDからカセットテープへのダビングするのに非常に便利にできていています。 このため、娘の発表会に使う練習用のテープを作成したり、車で聞く音楽のコピーなどに重宝していました。
ところが、昨年の秋頃からカセットデッキ部分が操作できなくなることが多くなり、ついに今年の春にはカセットデッキ部分が動かなくなってしまいました。 かなり長く使ってきたので、寿命かなと思い廃棄しようかと思っていました。 当然、修理することも考えましたが、アンプの修理なら得意なもののメカ関係になると特殊な工具が必要になることが多く、ある程度の情報がないとなかなか難しいものがあります。
でも、最近では、インターネットに情報がころがっている可能性があるので検索してみました。 TXD-R11の修理に関する情報は見つかりませんでしたが、
高速化事業部さん
のサイト、
カセットデッキマニアックさん
のサイトなど読んでみると、カセットデッキのトラブルの多くはベルト交換で解決できることが分かってきました。 そこで、だめもとでベルトを交換してみることにしました。
(注意)自分で部品を交換する場合は、メーカーの補償を受けられなくなります。試してみる場合は、自己責任でお願いします。
(ベルトの手配)
カセットデッキのベルトの手配をお願いするとなると、普通の電気屋さんではちょっと頼みにくいものです。 しかし、秋葉原まででかけるのも面倒なので、通勤途中の池袋にあるビッグカメラで手配をお願いしました。 TXD-R11のカセットデッキ部にはベルトが2本使っていることを確認してあるので、ベルト一式ということでお願いしました。 ついでに、メイン機のTEAC V-900X用のベルトも一式手配してもらいました。
ベルトが入荷したという連絡があったので受け取りにいってみたら、SONYのベルトが3本?、2本かと思っていたら、CDデッキ部にも1本あるようです。 下の図ようにシールが張った袋が3個ありました。 今回は、一番上のキャプスタンベルトだけを交換しました。 なお、価格ですが、TEAC V-900X用のベルト(1本)も含めて590円でした。 これで直ったら、もうけものです。
問題のキャプスタンベルトですが、下の図の右側に新品とデッキに付いているものを重ねて置いたものを示します。 新品に較べると、かなり長くなっていることが分かります。
新品のベルト(下)とデッキについていたベルト(上)
デッキについていたものは、かなり延びていることが分かる。
(ベルトの交換)
横のネジ4個を外して、カバーを開けます。 内部は写真で分かるように非常にシンプルです。 カセットデッキ部は右下です。 カセットデッキ部は、フロントパネルを外さないと取り出すことができない構造になっていました。このため、まず、フロントパネルとカセットデッキ部から出ているケーブル類を、コネクタから外します。アース線はネジ止めしてあるので、これも外します。フロントパネルのボリュームツマミも外します。
カセットデッキ部のカセットテープロード部分ですが、下部の嵌め込んであるところを外して取り出します。このとき、バネも1本外れてきます。
裏面のネジを4本外して、フロントパネルを外します。このとき、カセットデッキ部分がフロントパネルに付いた状態で外れてきますが、基板とのコネクタ部分が固着していると、外し難いかもしれません。慎重に外します。
次に、フロントパネルからデッキ部を外します。下の写真の外側のネジ、4本を外すとフロントパネルから分離できます。デッキ部が外れたら、ネジ3本を外しモーター部分を外します。
ベルト2本と、ケーブル1束がくっついてきます。ベルトは、注意して外し、ケーブルの束は、コネクタを外します。
ついでですから、ピンチローラー、ヘッド周りをエタノールで掃除しました。ピンチローラーは、特に問題なさそうです。ヘッドも摩耗などは見られず、正常のようです。キャプスタンはガタもなく回転もスムーズでした。
古いキャプスタンベルトを新しいベルトに交換します。ベルトは、ヘッドブロックの方に付け、モーターのプーリーに繋がる部分はバインダーなどで仮止めします。もう一本のベルトを両方のブロックに付け、モーター部分をヘッドブロック部分を結合してネジ止めします。その後、モーターのプーリーにベルトを掛けます。
ケーブルの束のコネクタを接続し、あとは分解したときと逆の順序で組み立てます。
(結果)
ベルトを交換しただけで動くようになるか不安でしたが、電源を入れて、だめになってもよいテープを入れて動かしてみました。結果は、大成功です。まるで動かなかったカセットデッキが、ちゃんと動きました。 結局、ベルトが延びてモーターの動力が伝わらなくなり、メカ部分が動作しなくなっていたようです。 これで、しばらくはこのまま使えます。 この次に分解することがあったら、ピンチローラなども交換することにしようと思います。
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